作業速度で判断する。
感想ではなく、3日間の実測ログ。AIがパソコンを操作できるかで、同じ成果に必要な拘束時間がどこまで変わるかを記録した。
「AIを使うと速くなる」は、もう誰もが言っています。では、どれくらい速くなるのか。何が、どの工程で、どれだけ変わるのか。
その問いに数字で答えるために、3日間の作業をすべて記録しました。この記事は感想文ではなく、実測ログの報告です。
先に結論を書きます。差がついたのはAIの賢さではなく、AIが自分のパソコンを操作できるかどうかでした。同じモデル、同じ指示でも、この一点で拘束時間が3倍以上変わります。
3日間で何が出来上がったか
期間は実質3日。私はコードを1行も書いていません。書いたのは指示と判断だけです。
- メール配信の仕組み(一斉配信・属性別の絞り込み・開封計測・二重送信防止)
- ステップメールの仕組み(登録日を起点に、日数で自動配信する器)
- アクセスの行動記録と、記事ごとの流入元計測
- 記事のネタを溜める場所と、公開前の品質チェック台帳
- サイト全体の整理(不要ページの非公開化、トップページの作り替え)
市販のサービスで揃えれば、月額数千円から数万円が消え続ける領域です。外注すれば数十万円コースのものもあります。
実測ログ
数字にすると、こうなりました。
なぜ3倍以上の差がつくのか
鍵は「改修サイクル 約70回」という数字です。
仕組みを作る作業は、一度で完成しません。設置する、動かす、おかしい所を見つける、直す。この往復が本体です。今回は3日で約70回まわりました。
AIが提案だけをする場合、この1回ごとに人間の手作業が挟まります。コードを受け取る、管理画面を開く、貼り付ける、保存する、画面を確認する、エラーが出たらコピーして報告する。慣れていても10〜20分はかかります。
70回 × 15分 = 約17時間。これが、そのまま自分の拘束時間に変わります。しかも人間が仲介すると、貼り間違いや古い内容の上書きといった事故が増えます。
AIが直接ファイルを読み書きできると、この17時間が消えます。私がやったのは「ここを直して」と言うことと、結果を見て良し悪しを決めることだけでした。
人間の仕事は消えない。むしろ濃くなる
ここで大事なのが、もう一つの数字「人が判断した回数 約40回」です。
作業が自動化されても、判断は残ります。この3日間で私が実際に判断したのは、こういうことでした。
- 送信ボタンを押すかどうか(AIには押させない)
- 公開するかどうか(記事は下書きまでがAIの範囲)
- ファイルを消すかどうか(取り消せない操作は人がやる)
- この画面は使いやすいか(実際に触った人にしかわからない)
実例を1つ。未使用ファイルを自動削除する仕組みを作りかけて、途中で止めました。後の検証で、そのまま自動化していたら使用中のファイルを60件以上消していたことが判明しています。
速くなった分、判断の密度が上がる。これが実感です。手を動かす時間が減って、決める時間が増えました。
失敗も記録しておきます
良い数字だけ並べるのはフェアではないので、うまくいかなかったことも書きます。
3日間で、方向性を取り違えた作業が1件ありました。「今あるページを作り替えて」という依頼に対して、まったく新しいページを作ってしまったのです。原因は、指示の中に「何を必ず含めるか」が書かれていなかったこと。AIは書かれていない前提を補ってくれません。
もう一つ。古い内容を読み込んだまま上書きして、直したはずの修正が巻き戻る現象がありました。これは仕組み側の癖で、原因がわかってからは再発していません。
どちらも、速いからこそ早く気づけた失敗です。3日で70回まわしたから見つかった。月1回の外注だったら、半年経っても気づかなかったと思います。
これから始める人が見るべき数字
「AIに月額を払う価値があるか」を考えるとき、多くの人は月額の金額を見ます。でも見るべきなのは自分の時間の単価です。
今回浮いた時間は、少なく見積もっても30時間。仮に自分の時間を時給2,000円と置けば6万円分です。月額数千円の道具で、それが3日で回収されています。
そしてもう一つ。作ったものは自分のサーバーに残ります。月額サービスは払い続ける限り借り物ですが、内製したものは資産です。この違いは、時間が経つほど開きます。
私はこの3日間の記録を見て、有料プランを継続する判断をしました。不安や焦りからではなく、自分で取った数字を見て決めた。この順番が大事だと思っています。
次は、この仕組みの上でどんなコンテンツを積むかです。道具はもう揃いました。
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